羽山さんのKA法

UXデザインの対象領域

羽山祥樹さんは、UXデザインとUXリサーチの分野で、KA法(本質的価値抽出法)を重要な分析ツールとして活用しています。以下に羽山さんのKA法の特徴と活用方法をまとめます。

KA法の概要

KA法は、ユーザーインタビューから得られた情報を体系的に分析し、ユーザーの本質的な価値を抽出する手法です。羽山さんは、この手法をUXデザインの現場で効果的に活用し、さらに改良を加えています。

羽山さんのKA法の特徴

  1. KAカードの活用
    • 付箋を3分割し、「出来事」「心の声」「価値」の3つの欄を設けます。
  2. 追加の「No.」欄
    • 羽山さんは独自に「No.」欄を追加し、インタビュー対象者と付箋の番号を記録します。これにより、後で振り返る際に情報の出所を容易に特定できます。
  3. Figmaの活用
    • 羽山さんは、KA法をデジタルツールであるFigmaで実施することを推奨しています。これにより、作業の効率化とチーム間での共有が容易になります。
  4. グループ化の基準
    • 「価値」が似ているカードを3〜5枚程度でグループ化し、グループ名には動詞を含めた「〜価値」という形式を使用します。

KA法の実施手順

  1. ユーザーインタビューの発話データを収集
  2. KAカードに情報を記入(出来事、心の声、価値)
  3. 類似した「価値」を持つカードをグループ化
  4. グループに名前をつける
  5. さらに大きなグループ(中グループ)を形成
  6. 分析結果をもとにユーザーの本質的価値を抽出

羽山さんのKA法の活用

羽山さんは、KA法を通じて得られた洞察を以下のように活用しています

  • ユーザー心理マップの作成
    抽出された価値をもとに、ユーザーの心理を視覚化します。
  • ユーザー心理のシナリオ化
    分析結果を用いて、ユーザーの行動や思考のプロセスを物語形式で表現します。
  • UXデザインへの反映
    得られた洞察をもとに、ユーザビリティの向上やサービス改善につなげます。

羽山さんは、KA法を通じてユーザーの本質的な価値を理解し、それをUXデザインに効果的に反映させることで、より優れたユーザー体験の創出を目指しています。

松岡 号介

人はなぜその行動を選ぶのか?――そんな問いへの好奇心から、使いやすさだけでなく「選ばれる体験」をデザインしています。HCD-Net認定人間中心設計専門家/行動経済学1級。感性と論理のあいだを行き来しながら、UIの美しさとUXの納得感を両立させる設計を心がけています。2025年4月からは慶應義塾大学通信課程で哲学・心理・社会を学び直し中。デザインと人間理解を深め、より本質的な価値提供を目指しています。

関連記事

特集記事

松岡 号介

人はなぜその行動を選ぶのか?――そんな問いへの好奇心から、使いやすさだけでなく「選ばれる体験」をデザインしています。HCD-Net認定人間中心設計専門家/行動経済学1級。感性と論理のあいだを行き来しながら、UIの美しさとUXの納得感を両立させる設計を心がけています。2025年4月からは慶應義塾大学通信課程で哲学・心理・社会を学び直し中。デザインと人間理解を深め、より本質的な価値提供を目指しています。

人気の記事
ワークショップ
  1. 利用文脈の把握

  2. アフォーダンスとシグニファイア

  3. UI設計において情報が多すぎる場合の整理方法

  1. 15日目:UXデザインの未来

  2. 14日目:UXデザインにおけるAI

  3. 13日目:倫理的なUXデザイン

2025年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  
TOP
FAQ

FAQページ

用語集、デザイン手法、
おすすめツールまで、
あなたの疑問を解決するFAQ集

BOOK

おすすめ書籍

UXデザインの実務に携わる方や、
サービスの改善にUXデザインを
取り入れたいと考えている方に
おすすめの書籍です。

CLOSE
FAQ

FAQページ

用語集、デザイン手法、
おすすめツールまで、
あなたの疑問を解決するFAQ集

BOOK

おすすめ書籍

UXデザインの実務に携わる方や、
サービスの改善にUXデザインを
取り入れたいと考えている方に
おすすめの書籍です。