13日目:倫理的なUXデザイン

ワークショップ

まず、「UXデザイン」というのは、私たちが使うスマホのアプリやウェブサイト、ゲームなどが、使いやすく、楽しくなるように工夫することです。例えば、ボタンが押しやすい場所にあったり、説明がわかりやすかったりすると、嬉しいですよね。そういう工夫をするのがUXデザインです。

そして、「倫理的」というのは、「正しいこと」「良いこと」を考えて行動することです。例えば、友達の物を盗んだり、嘘をついたりするのは、倫理的に良くないことですよね。反対に、困っている人を助けたり、約束を守ったりするのは、倫理的に良いことです。

この二つを合わせると、「倫理的なUXデザイン」というのは、私たちが使うアプリやウェブサイトなどが、みんなにとって優しく、安全で、良い影響を与えるように工夫することです。

具体的に言うと、

  • 誰かを傷つけるような情報がないこと: 例えば、いじめを助長するような言葉や、差別をするような絵がないこと。
  • 嘘の情報がないこと: 例えば、本当ではないニュースや、人を騙すような広告がないこと。
  • 子供が危ない目に遭わないように工夫されていること: 例えば、大人のふりをして子供に近づく人がいないように、安全な仕組みがあること。
  • 使いすぎないように工夫されていること: 例えば、ゲームを長時間やりすぎないように、時間を知らせる機能があること。
  • 色々な人が使えるように工夫されていること: 例えば、目の不自由な人でも使えるように、音声で説明する機能があること。

このように、使う人みんなのことを考えて、良い影響を与えるように作られているのが、「倫理的なUXデザイン」なのです。

例をあげると、

  • あるゲームアプリで、他のプレイヤーを悪く言う言葉を使うと、注意される仕組みがあるとします。これは、誰かを傷つけないようにという「倫理的な」考えに基づいたUXデザインです。
  • ある子供向けのウェブサイトで、大人が見て危ないと思うような広告が表示されないように、きちんと管理されているとします。これも、子供が危ない目に遭わないようにという「倫理的な」考えに基づいたUXデザインです。

つまり、「倫理的なUXデザイン」は、みんなが安心して、楽しく、安全にデジタル機器を使えるようにするための、大切な考え方なのです。

松岡 号介

人はなぜその行動を選ぶのか?――そんな問いへの好奇心から、使いやすさだけでなく「選ばれる体験」をデザインしています。HCD-Net認定人間中心設計専門家/行動経済学1級。感性と論理のあいだを行き来しながら、UIの美しさとUXの納得感を両立させる設計を心がけています。2025年4月からは慶應義塾大学通信課程で哲学・心理・社会を学び直し中。デザインと人間理解を深め、より本質的な価値提供を目指しています。

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人はなぜその行動を選ぶのか?――そんな問いへの好奇心から、使いやすさだけでなく「選ばれる体験」をデザインしています。HCD-Net認定人間中心設計専門家/行動経済学1級。感性と論理のあいだを行き来しながら、UIの美しさとUXの納得感を両立させる設計を心がけています。2025年4月からは慶應義塾大学通信課程で哲学・心理・社会を学び直し中。デザインと人間理解を深め、より本質的な価値提供を目指しています。

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